事例紹介
casestudy
むらなか司法書士事務所では、様々なサポートを提供しております。個人様から法人様まで、一人一人のニーズに沿ったご提案をさせていただいています。ここでは、当事務所で提供しているサポートの事例をご紹介いたします。
事業承継についてのご相談
相談内容 ①
私は会社を経営していて、5年後に事業承継を考えています。後継者である息子は継いでくれる気はあるようなのですが、会社を継ぐことについて親子で面と向かって話をしたことがありません。事業承継に備えて経営の勉強もしてほしいのに、なかなか切り出せなくて困っています。
解決方法
親子間で面と向かって話をしていないという会社は意外と多いです。
経営者(親)は、会社を継いでくれると思っている。しかし後継者(子)に話を聞くと、「親から直接後継者だと言われていないから、自分は後継者ではないと思う」という返事が返ってくることも少なくありません。親子であっても意思疎通はツーカーというわけではないようです。
【解決策のご提案】
このケースでは、親子関係はうまくいっていたので、当事務所主催の「事業承継セミナー」に社長と後継者のお二人で参加していただき、きっかけとして活用して頂きました。セミナー後に社長から「5年後に俺は社長を引退するから、そのつもりで準備してくれよ」と宣言!(まさかこんなすぐに伝えるとは思っていなかったので驚きました)
【当事務所でのサポート】
その後、事業承継計画書を作りたいというご依頼をいただいたので、「社長の考える5年計画」と「後継者の考える5年計画」を三者でセッションや、ヒアリングを行いながら作成し、現在実行に移していただいてます。
二人の頭の中にある考えを文章にしていくことで、見える化でき、二人で納得した事業承継計画を作ることができ、計画に基づいて話し合うことができ代表交代に向けて準備中です。
相談内容 ②
私は後継者です。いつ代表交代かははっきりしてませんが、自分に経営ができるのかとても不安です。何から準備していけばいいでしょうか。
解決方法
後継者の方に、事業承継するにあたって最も不安に思っていることはなんですか?とお尋ねすると、「経営するってどういうことかわからない」「自信がない」といった答えをよくもらいます。 でもこれは当然のことだと思います。事業承継は経営者にとっても後継者にとっても初めての仕事です。わからないことがあって当たり前、不安で当たり前です。
【解決策のご提案】
ただ、何も準備をせずにやれるほど事業承継は甘くありません。準備すべきことは山ほどありますが、大きく分けると以下の二つ。
一つは「会社の現状把握」をすること。事業戦略、財務、人・組織、経営統治基盤といった視点で会社の価値を見極めることです。
二つ目は、後継者自身が「自分を磨く」こと。ただがむしゃらに仕事をすればいいのではなく、経営するための「心技体」をバランスよく鍛えていくことです。
人が力を発揮できる時というのは、自分自身に納得し、主体的な意思で問題や課題に向き合っている時と言われます。どんな仕事にも困難や苦しさは存在しますが、それに主体的に向き合えているかで湧き出てくる力に差が出ます。
まずは、なぜ事業承継するのか、自分の心と向き合い、「本気の決意」を固めることが大切です。
【当事務所でのサポート】
後継者として学びたいという要望でしたので、株式会社後継者の学校九州校(当事務所代表村中主催)のベーシックコースにご参加いただきました。約3か月間の学びでしたが、参加後に「後継者としての基礎を学べ、やるべきことが明確になり、「継ぐ」ことが楽しみになったという感想を頂きました。
相続サポートについてのご相談
相談内容 ①
父が他界しました。突然のことで相続は何から手を付けたらいいのかわかりません。全体的な流れを教えていただけますか。
解決方法
身内の誰かが亡くなる。とても悲しいことですが、残念ながら現実は待ってくれません。
銀行口座が凍結され、引き落とし不能の通知が届く、年金や保険の手続き、土地建物の名義変更、税金の支払いなどやらないといけないことが山ほどあります。
【解決策のご提案】
相続が発生した場合、①相続人の確定②財産・負債の確定③遺産分割協議④財産の分配、名義変更が大きな相続の流れです。
まずとりかかるのは①相続人の確定作業です。亡くなった方の、「出生から死亡までの記載のある除籍、原戸籍、戸籍を本籍地役所で集めること」から始まります。そして誰が相続人に当たるのかを確定させていきます。
その後、②財産・負債の調査を行います。預金、投資信託、株式などであれば生前取引のあった金融機関、不動産であれば納税通知書や名寄帳で調査していきます。通帳の引き落としを丹念に調査することで、引落履歴から思わぬ財産がみつかることもあります。 負債に関しては、住宅ローンや、金融機関からの借り入れであれば、契約書面や通帳からの引き落としで判断します。一番厄介なのが、故人が保証人になっている場合です。債務者が順調に返済している場合などは保証人には何の通知もきません。見えない負債は残念ながら確定が難しいのです。
相続人が確定し、財産と負債が確定したら③相続人による遺産分割協議を行い、誰がどのように遺産を相続していくのか決めていきます。ちなみに「相続でもめる」というのはほとんどがこの段階で発生します。
この話し合いで決まったことを、遺産分割協議書という書面にまとめ、相続人全員が実印で押印(印鑑証明書を添付)することで、誰が財産をもらうのかが確定します。(もし、話し合いがまとまらなかった時は、家庭裁判所に遺産分割調停を申立てることになります。)
その後、いよいよ④財産の分配(預貯金の分配、不動産名義の変更、資産売却など)を行い、相続手続きが完了します。
【当事務所でのサポート】
①~④まで一貫して当事務所で依頼を頂きましたので、戸籍の収集に始まり、最終的な財産の分配作業まで行いました。このケースでは相続税の申告が必要でしたので、税理士を紹介し、当事務所でのサポートは無事完了いたしました。
相談内容 ②
夫が他界しました。相続人は妻である私と未成年の子1人です。遺産には夫名義の自宅、預金等があり、これを私の名義に変更したいのですが、なにか特別な手続きが必要ですか?
解決方法
【解決策のご提案】
未成年のお子さんが相続人の中にいる場合、通常の相続手続き以外に、①「未成年者のための特別代理人」選任手続きを家庭裁判所に申立てることになります。そして②家庭裁判所に遺産分割協議の案を提出し、許可をもらう必要があります。
このケースの相続人は、「妻」と「未成年の子」の二人です。つまり、未成年者とその親権者が同じ相続人という立場に立つわけです。親と子の利益が相反するので、未成年の子の権利を守るために「特別な代理人」を選ぶことになります。親であっても、子供の代わりに遺産分割協議をすることができないのです。
しかも、特別代理人は未成年の子のための代理人ですので、子の相続分を確保した内容でなければなりません。
【当事務所でのサポート】
特別代理人申立書作成からその後の相続手続きまで全てサポート致しました。遺産分割の許可や特別代理人(このケースでは叔母が代理人になってくれた)への事情説明も当事務所で行いました。突然相続が発生し、何をすればいいのかわからない、叔母に事情説明もうまくできないとのことでしたが、スムーズに解決できました。
相談内容 ③
父が他界し、姉へ遺産分割の書類を送りました。姉は県外にいるので、私が実家を相続することには反対しないだろうと思って送ったのですが、姉が激怒し、手続きが進んでいません。今後どうすればいいのでしょうか。
解決方法
自筆で遺言を作成しておく方も増えているようです。昨今の終活ブームの影響でしょうか。しかし、法律家に相談せず、作成している遺言書の中には残念ながら不備があり、使えない遺言書になってしまうケースも少なくありません
【解決策のご提案】
今回のご相談は、遺言書が見つかったがそこに日付が書いていないというものでした。自筆証書の要件は、①全文を自筆すること②氏名③日付④押印 といったことだけです。このうちの一つでも欠けると使えない遺言書になってしまいます。(家庭裁判所での検認を済ませていても、遺言の不備は修正されませんのでご注意ください)
この場合、改めて相続人で遺産分割協議を行っていただくことになります。遺言書に不備がある以上、その内容通りにできるかは相続人全員の同意が必要です。そして、その同意を明らかにするために遺産分割協議書(実印で押印、印鑑証明書を添付)を作成する必要があります。
【当事務所でのサポート】
相続人全員に事情を説明し、遺言書の内容を踏まえた上での遺産分割協議を行っていただきました。もちろん、遺言書通りにいく保証はありませんが、このケースは姉妹間の話し合いがうまくいき、遺留分相当額を妹が取得、それ以外は姉が取得することになりました。おおむね当初の遺言通りを実現することが出来ました。妹である依頼者としても、自分ひとりで相続することに心苦しさがあったそうで、この内容に大満足頂きました。
その他サポートについてのご相談
相談内容 ①
個人事業主として店を経営していたが、利益が大きくなってきたので法人化したい
解決方法
【解決策のご提案】
法人には、株式会社、合同会社、合名会社、合資会社、一般社団法人、NPOなど種類があります。最近多いのは、株式会社と合同会社です。
どの法人を選択するかは、設立趣旨や、事業目的、役員構成(役員同士の関係性)、設立費用、今後の事業展開等を考慮して考えていきます。
【当事務所でのサポート】
どういった目的で法人化をお望みかをヒアリングすることから始まりました。今回のご依頼は個人事業主からの法人成りで、利益が大きくなり、取引先からの法人化を求められているということでした。株式会社か合同会社かで迷われていましたが、最終的に株式会社を設立することになりました。合同会社にもメリットが多いためかなり迷ってらっしゃいましたが、決め手となったのは「代表取締役」と名乗りたいという点でした。合同会社では「代表社員」という肩書になります。
当事務所では、そのご定款作成、電子定款認証、設立登記と一括依頼を受け、無事に完了し法人化となりました。